コンクリートの調合設計に用いる強度は、5つあり言葉が似ていたり、大小関係を問われることが多いのですが、すんなりと頭には入って来ません。
そこで、コンクリートの調合設計に用いる強度を整理してみました。
5つあるものを強度順にならべると
調合強度
調合管理強度
品質基準強度
設計基準強度、耐久設計基準強度(この2つは耐久があるなしなので一つとグルーピングするとよいと思います)
頭の整理には、TACの一級建築士の井澤先生の情報を活用させてもらいました。
井澤式 建築士試験 比較暗記法 No.283(調合管理強度、調合強度)
つまり、調合強度は、調合の目標とする強度なので、コンクリートの強度を少し割り増ししないと十分な強さは確保できないので最上位に位置している。
そして、その強度が出ているか、チェックするので次は、調合管理強度、管理をチェックとして覚えやすくしています。
最後は、品質基準強度、品質としてコンクリートが持つべき強度。最近、メーカーのデーターの不正事件も多いので、品質基準を低くしておかないと、ニュースになってしまうので、品質基準値は、最も低くしておく。保守的、謙虚な数値としておくので下方に位置づける。
設計基準強度、耐久設計基準強度は、双方、設計基準強度の字ずらは同じで、耐久がついているか否か、設計基準強度としてグルーピングして覚えるとよいと思います。
また、これら強度には、略語があります。
調合強度 F
調合管理強度 Fm
品質基準強度 Fq
設計基準強度 Fc
Fは、力のForceの略語
mはmixture(ミクスチャー)の頭文字です。コンクリートを調合するにはミックスしてそれを管理するからM
qはクオリティ(品質)のQ
cはコンプレッション(圧縮、コンクリートは通常圧縮強度を考慮するので)Compression
必殺の語呂(ゴロ)は、
①コンクリートの調合強度は、管理人さんがFM聞きながら、クオリティー基準、耐久度は考慮せずに設計し(c)ーた
建築士の受験はもちろんのこと、施工管理技士のコンクリート項目でも頭が整理出来ると思います。
やぶから棒に覚えるのも手ですが、意味付けして覚えるのが好きな方(私もそのタイプです)はご自身のやり方、考え方で整理してみてください。
また、実際のコンクリートの外壁においても、コンクリートが一定の強度を持っていないと外力がかかるなどして躯体に亀裂が入るなどの不具合が見受けられます。
文字だけでなく、実際の不具合を見ると、耐久設定基準強度を満たしたコンクリートで安全、安心な建築物の必要性をリアルにイメージして頂くことが出来ると思います。
コンクリートクラックを含めて紹介しましたが、タイルに関するクラックの写真や情報は以下を参照してください。