今回は、外壁調査でみられる「シーリング劣化」について紹介していきます。
シーリングとは建物の外壁や窓などの接合部分や隙間を埋めて、水や風の侵入を防ぐ役割をしています。このシーリングが劣化すると外壁にさまさまな損傷が発生します。実際にシーリングの劣化が塗膜浮きや爆裂などが発生する原因の1つとして挙げられています。
このようにシーリングが劣化すると、ひび割れや変色、変形などが起き、その隙間から雨水などが浸透して、いろいろな損傷が発生してしまいます。
シーリングの劣化の主な原因はいろいろあります。
1.紫外線効果
紫外線はシーリング材を劣化させる原因の1つです。時間とともに紫外線にされされることでシーリングの柔軟性が失われ、ひび割れや剥がれなどが発生する可能性があります。
2.気温変化
気温の変動によって、シーリングは収縮と膨張を繰り返します。これにより、シーリング材が剥がれたり、隙間が出来たりすることがあります。
3.湿気や水の浸透
雨水や湿気がシーリング材に浸透してしまうと、劣化が進行します。水分の影響でシーリングが膨張し、吸収することで劣化が進んでしまします。
4.施工不良
シーリングの施工が不適切であると、十分な密着が密封が出来ず、劣化が早まることがあります。
外壁調査でシーリング劣化を発見した場合は早期に対応しないと、他の大きな損傷が発生する原因を作ってしまい、大きな補修工事をしなくてはいけなくなる可能性があります。
新しいシーリング材の施工や必要に応じた周辺の補修を行うことで建物の安全性と耐久性の向上が期待されます。
外壁調査は10年に1度全面調査行うことが義務化されており、1年~3年に一度は手に届く範囲の調査も必要です。
調査結果を慎重に判断し、必要な補修はすぐに行い、損傷が悪化しないよう対応しましょう。
定期報告制度の対象となる建築物(国土交通省)