外壁点検 赤外線

赤外線調査

外壁点検にも調査方法は種類があり、その時々の規模や目的を考慮した方法で調査します。
その中の一つである赤外線調査について紹介していきたいと思います。

赤外線調査の方法ですが、高精度の赤外線サーモグラフィーにより外壁の表面温度を計測し、外壁に使用している材料や構造、外壁の工法や建物周辺の状況などを考慮して調査結果を判別していきます。

損傷のある個所は、健全部分に比べて熱を持ちやすくなっているため、サーモグラフィーで確認し温度差や外壁から放射される赤外線なども併せて確認し、劣化状況を診断するといったものです。

赤外線調査は建築基準法の特定建築物定期調査の定期報告にも対応しています。
国土交通省のページに詳しく記載がありますので、こちらもご覧ください。
定期報告制度における外壁のタイル等の調査について(国土交通省)

赤外線調査の他にも打診点検やドローン赤外線など、調査方法はさまざまです。そこで、赤外線調査を選ぶメリット・デメリットをあげていきます。

メリット

・非破壊検査
赤外線調査は非接触かつ非破壊の方法なので、外壁に損傷を与えずに点検をすることが可能です。
これにより、建物の損傷や劣化を最小限に抑えることが出来ます。

・素早い診断
赤外線調査は迅速で効率的な方法です。広範囲の外壁を短時間で調査することが可能です。
通常の打診点検では1日から1週間ほどかかる調査を半日から2日ほどで完了することが可能です。
これにより、早期に問題を検出して対処できる可能性を高めることが出来ます。

・断熱性能の評価
赤外線調査はその特徴として熱の放射を観察するため、外壁の断熱性能や断熱材の効果を評価することに適しています。断熱の不足や劣化を素早く発見することが可能です。

デメリット

・専門知識が必要
赤外線調査は専門的な知識が必要であり、訓練を受けた専門家が適切に調査する必要があります。
不適切な操作や解釈をしてしまうと、正確な診断することが出来ない可能性があります。

・気象条件
赤外線調査は気温や湿度などに影響されることがあります。
特に雨の日や強風などの悪天候では、正確な数値を得られにくくなる可能性があります。

・表面の反射
外壁が反射することで、正確な測定が難しくなる場合があります。特に明るい日差しや反射が強い時や周辺の環境状態で全く日差しが当たらない場所などでは測定結果の解釈が難しい場合があります。

 

このように、赤外線調査のメリットとデメリットを考慮し、調査対象の条件に合うかどうかを検討していけたらいいと思いまうす。

赤外線調査以外の方法であれば打診調査があります。打診調査といっても調査方法はまた何種類かありますので、以前紹介したページを参考にして頂けたらと思います。
外壁打診調査とは??

私たちはロープアクセス工法での打診調査をメインで行っています。


こちらもの詳細もぜひご覧ください。
ロープアクセス工法とは?